【初心者向け】定性調査とは?目的に合わせた調査手法から最も抑えるべきポイントを伝授します!
定性調査とは
定性調査とは、インタビューなどによって対象者と対面して質問などを行い回答や意見を集める調査手法です。
定量調査との違い
数値等定量的なデータでは表現できない、対象者から発せられる生の言葉や行動を引き出すことができる点です。観察者が見たままの状態や印象を聞くことで、より本質的なデータを得ることができます。
定性調査のメリット・デメリット
定性調査の最も大きなメリットは、事前に定量的に取った回答で、それを選択した理由や背景を深掘りできることです。調査の過程で気になったことは、その場で質問を重ね、調査対象者をより深く理解することができます。更には調査する側が想定していなかった回答を得られることも大きなメリットです。実態に即したエピソードから、潜在的なニーズや新商品開発のアイデア、問題解決のヒントなどを定性情報として得られることが見込めます。
一方デメリットは、準備や当日実査にも時間や手間がかかり、調査する側や対象者にも一定発生する負担が大きいと考えられます。また、一度に調査できる人数が限られるため、市場全体など統計的に考える面では向いていない調査手法です。
加えて、インタビューフローの設計や当日のモデレート、進行の良し悪しといった、インタビュアー自身の力量によっても良い意見が引き出せるか、調査の効果が変わってきます。実査の中で場の空気や対象者の言葉以外の部分で、表情や行動を正確に分析し、進めることが求められる点から、難易度が高いと言えるでしょう。
定性調査の種類とやり方について
デプスインタビュー
調査対象者とインタビュアーの1対1で行われるインタビュー方式の調査手法です。関係者はインタビューの様子を別室で観察しながら、状況に応じて質問を追加・変更することもできるため、時間をかけて1名の回答を深堀りすることが出来ます。
グループインタビュー
複数の対象者でグループを形成し、インタビュアー1名の質問に対して、ディスカッションする調査手法です。リクルートの段階で得た性別年齢職業や条件を基に1グループ4~6名程にセグメント分けし、実施します。デプスインタビューと違い、1つの質問に対してディスカッションすることがメインになるため、参加者同士が影響しあうことで、豊富なアイデアや意見を引き出すことが可能です。
その他、行動観察調査(オブザベーション調査)、ワークショップ、ミステリーショッパーなど、目的に合わせた様々な調査手法があります。
定性調査の事例
過去にオノフで実施した定性調査の事例を紹介致します。
食品メーカー
- 課題
市場において上位の売上を締めている商品で、リピート思考も非常に高く、満足度の高い商品だと言えるが、その現状の詳しい要因が把握できていない。
どのような要因が購入に繋がっているか、リピートに繋がっているかを明確にしたい。
- 目的
自社主力商品のリニューアルの方向性を決めるために、重要なアイデアが必要になった。
- 実施概要
調査手法:グループインタビュー
エリア:全国
性別:女性
年代:20代~50代
サンプル数:6名×2グループ
- 結果
売れている要因は、味と家庭内での使用シーンの高さであることがわかった。
価格に関しても、満足いっている。しかし、商品が店頭に並んでいない、販売チャネルが多くないことによる購入しづらさから、売り場に並べる努力と新商品PRのためにどうするべきか、今後の課題となった。
まとめ
定性調査の中にも、あらゆる調査方法があり、それぞれによって得られる調査結果もことなることを、ご理解頂けましたでしょうか。定性調査を実施する際は、まずは目的を明確にし、それに即した方法を選び設計を潤沢に行うことで、良い結果が得られる調査を実施できることでしょう。
弊社株式会社オノフは専任のリサーチャーが調査企画~実査~納品までフルカスタマイズで対応致します。
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