盛り上がるeスポーツを知り、マーケティングを考える。

ここ最近地上波テレビでも番組が放送されたりと、認知度が上がってきているeスポーツ。
大きく拡がることで、マーケティングの可能性もあるはず。基本から探っていきましょう。

目次

「eスポーツ(esports)」とは?

「eスポーツ(esports)」とは、「エレクトロニック・スポーツ」の略です。

広義には、電子機器を用いて行う娯楽、競技、スポーツ全般を指す言葉で、ビデオゲーム、コンピューターゲームを使った対戦をスポーツ競技として捉える際の名称を指します。

簡単に言ってしまうと「ゲーム大会」ですが、「eスポーツ(イースポーツ)」と呼ばれる前から街のゲームセンターやイベントで大会が開催されていましたね。

ゲーム大会を競技として世界規模で行われるようになったのがeスポーツと呼んでいいでしょう。

最初のeスポーツゲームは?

1990年代にコンピュータやインターネットが普及し、それに伴って、インターネットを通じてプレイヤー同士が対戦できるようなコンピュータゲームに人気が集まりました。この頃に登場した、プレイヤー同士で撃ち合って戦う「Quake(クエイク)」というゲームは、最初のeスポーツゲームとみなされています。eスポーツの歴史の第一歩ですね。

当時のeスポーツのゲームは、一人称視点で相手を撃ち合う「FPS(ファーストパーソンシューティング)」というジャンルが主流でしたが、この頃に登場した「Starcraft(スタークラフト)」シリーズをきっかけとして、戦略的に部隊を配置し、リアルタイムに操作・指示するシミュレーションゲーム「RTS(リアルタイムストラテジー)」という新しいゲームのジャンルが生まれました。

Starcraftシリーズは今でもプレイヤー数が多いeスポーツゲームの一つです。

2000年代に入ると、eスポーツの大会を主催する組織が登場して、プレイヤー数や世界大会の数が更に拡大していきました。

大規模な大会には、アジア、アメリカ、ヨーロッパなどの多くの国から数十万人のプレイヤーが集まりました。大会の様子はテレビで放映されることも増えて、韓国ではゲーム専用のケーブルテレビ番組があったほど盛り上がっていました。

現在、人気の高いゲームジャンルである「MOBA(マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ)」が誕生したのもこの頃です。

2010年代に入るとゲームの種類、大会の数がさらに増えて、賞金はさらに高額になりました。2017年にはeスポーツの大会賞金総額が1憶ドルを超えたのです。

結果としてゲームのプレイヤー数も増えていき、「League of Legends(LOL)」というゲームは月間のプレイ人数が1億人を超えたと言われてます。

2015年には日本でもJeSUなどの組織が発足されました。

そして、スマートフォンの普及や試合を配信・観戦できるストリーミングサービス・アプリの普及にともなって、視聴者の数も数百万人、数千万人と拡がっています。

eスポーツのお金の流れは?

このように市場規模が年々大きくなっているeスポーツ市場ですが、果たしてお金の流れはどうなっているのでしょうか。

株式会社KADOKAWA Game Linkageの「グローバルeスポーツマーケットレポート2020」によると、2020年の世界のeスポーツの市場規模は約9億7390万ドル(前年比+1.7%)。

収入源の内訳は、
スポンサーシップ:5億8410万ドル(前年比+7.5%)
メディア権:1億6330万ドル(同+3.3%)
パブリッシャー提供資金:1億890万ドル(同-11.6%)
グッズ&チケット:7620万ドル(同-27.9%)
デジタル配信:2150万ドル(同+60.9万ドル)
ストリーミング配信:1990万ドル(同+44.9%)

また、国内市場規模については、ゲーム総合情報メディア「ファミ通」の調査では2020年国内eスポーツ市場規模は前年比109%の66.8億円と発表されています。

比率は以下の通りです。

スポンサー:67.3%
放映権:19.2%
アイテム課金・賞金:11.5%
チケット:1.2%
著作権許諾:0.4%
グッズ:0.2%

やはりeスポーツというだけあって、スポーツ業界と同じような収入源であり、興行とそれに関連する収益が主になっていますね。

スポーツマーケティング・eスポーツマーケティング

ここからはマーケティングの話になります。
スポーツマーケティングには、大きく次の二つがあります。

(1)スポーツ自体のマーケティング:チームへの集客、競技の普及を目的にする。
(2)スポーツを通じた企業のマーケティング活用:一般企業が大会や選手を通して、企業のブランド価値や売上を上げていく。

(1)については日本でも多くのプロスポーツが定着し、力を入れるチームや団体が増えて来ました。(2)は初期ではアディダス等のスポーツブランドがサッカーやテニスを通じて成功したというのがあります。しかし、今では広く一般企業が使う手法になっており、数兆円という巨大な市場規模となっています。

eスポーツの特徴としては、ユーザー層が若いというのがあります。主に30代未満のため普及そのもののマーケティングとしては、SNSが大きな役割を果たすことになります。
(とはいえ、eスポーツ視聴者も40代以上などだんだん増えていくと思われます)

リアルのスポーツでもチームや選手が積極的にSNSで情報を発信したり、ファンとコミュニケーションを取っている所がうまくいっています。

例えばJリーグではTwitterやInstagram、FacebookなどのSNSを通して情報発信を積極的に行なうチームは、サポーターとのエンゲージメントも強くなっています。

一方で一般の企業がeスポーツを利用してマーケティングを行なう場合には、若い世代に対する㏚の場として有効であるのは間違いなく、これまでスポーツマーケティングが大きな影響力を持ったのは、テレビというメディアを通していたからでした。

テレビとスポーツマーケティングは強い相関関係があるといえますが、若年層のテレビ離れが増えてきているなか、こうした若い層に訴求する商品やサービスのマーケティングでは、You TubeやTwitchなど配信による放送が主なeスポーツはとても有効な手段となるはずです。

この2つのスポーツマーケティングが相互に影響して今後eスポーツはますます発展していくことでしょう。2021年5月にはIOCがオリンピック・ヴァーチャル・シリーズとして、eスポーツの大会を開催していますし、将来的にオリンピックのeスポーツ版の可能性もあるのではないでしょうか。

個人的にはサッカーゲームや野球ゲームなどスポーツゲームのeスポーツが双方のユーザーを取り込んで盛り上がる可能性を秘めていると感じます。

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