フードデリバリーのロイヤル層はどんな人? SNSや動画メディアとの付き合い方

デジタルマーケティングカンパニー・オノフのすぎやまです。
フードデリバリーの利用頻度によってユーザーを分類すると、週1回以上利用している【ロイヤル層】は全体の約16%程との結果となりました。
このロイヤル層は、ただ頻繁にフードデリバリーサービスを使っているだけではなく、SNSや動画配信サービスの接触度が高く、情報感度や消費行動もアクティブな特徴が見えてきました。
本記事では、「フードデリバリーのロイヤルユーザー調査」の後編としてロイヤル層の実像に迫ります。

SNS・動画サービスへの高接触と、フードデリバリーサービスの利用きっかけ
普段接触しているSNS・動画配信サービスをみると、ロイヤル層はどのサービスも、フードデリバリーサービス利用者全体に比べて高い利用率となっています。
特に「X(旧Twitter)」は約8割が利用しており、また「Amazon Prime Video」、「Netflix」、「Disney+」などの有料動画サービスも、全体より10pt以上高く、ロイヤル層はSNSや動画コンテンツの視聴が日々の生活に溶け込んでいる傾向が見られます。
また、フードデリバリーサービスの利用のきっかけをみると、ミドル層(2週間~1ヶ月に1回程度の利用)は、「テレビCM」は「テレビ番組」が高いのに対して、ロイヤル層では「テレビ番組」や「Instagram」、「X(旧Twitter)」、「クチコミサイト」など、多様なメディアや口コミ情報をきっかけとしている傾向が強いことが分かります。
これらのチャネルを通じた利用のきっかけは、全体に比べて10pt以上高く、情報に触れる頻度の多さや、広いチャネルへの接触が、フードデリバリーサービスの利用意欲につながっていると考えられます。



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ひとりで楽しむ“自由な時間”としてのフードデリバリー
では、ロイヤル層はどのようなシーンでフードデリバリーサービスを利用しているのでしょうか。
「一緒に食べている人」を聞いたところ、ロイヤル層の約8割が「自分ひとりで食べる」と回答しました。平日・休日問わず、ひとり時間を楽しむスタイルが根付いていることがうかがえます。
対して、ロー層(数か月に1度~年1回程度)は、「配偶者/パートナー」「子ども」「両親」と一緒に食べる割合が高く、イベント的な要素が強い利用傾向が見られました。
ロイヤル層は、日常の中で“自由なひとり時間”として、フードデリバリーサービスを取り入れていることがわかります。

ロイヤル層は、新商品やトレンドに敏感な、即実行タイプ!
ロイヤル層は、消費行動の面でも特徴的です。以下のような意識が高く、能動的な消費行動が目立ちます。(※数値は平日の割合)
「新製品はすぐに試してみる」67.3%
「値段が高くても、気に入れば買ってしまうことが多い」59.1%
「いろいろな商品の情報に詳しい」52.7%
「ブログやSNSなどで紹介されている商品を買いたくなる」49.1%
これらの項目で、いずれもフードデリバリーユーザー全体より圧倒的に高く、情報に敏感で積極的な消費行動(徹底探索消費やプレミアム消費)が見受けられます。
また、誰かのおすすめを待つよりも「自ら探して試す」傾向が強く、デジタルメディアを活用した“能動的な消費スタイル”もうかがえます。

ロイヤル層は、SNSや動画メディアを日常的に活用し、新しい情報に積極的にアクセスし、フードデリバリーも“ひとり時間”の延長として自由に楽しむ、というようなスタイルが見えてきました。
情報もエンタメも「自分で選ぶ」そんな、現代的で自律的な消費者像が浮かび上がります。
今後フードデリバリー市場でロイヤル層を増やしていくには、SNSや動画コンテンツと連動した発信や、新しさ・選びやすさの工夫が、より一層求められていくのかもしれません。