パネル調査(パネルリサーチ)とは? 特徴やメリットデメリットについて解説
今回は定点調査の中の1つの手法「パネル調査(パネルリサーチ)」について解説します。
同じ対象者の変化を知ることができる調査となっています。
本編で初めて聞いた方にも分かりやすく「パネル調査(パネルリサーチ)」を深掘りして解説していきますので、最後までご覧ください!
パネル調査(パネルリサーチ)とは?
「同じ対象者」に「同じ質問」を一定期間行う調査のことを指します。
同じ対象者に「同じ質問」を「期間を変えて」質問することで、その時の心境や状況によって考え方や欲しいものが変わるため、“変化”を知ることができる調査となります。
特徴としては「対象者を変えない」という点です。対象者を変えずに継続的に調査していくことから「横断調査」とも呼ぶことがあります。
また、対象者を変えて調査する手法もあり、その手法を「トラッキング調査」と呼びます。
パネル調査(パネルリサーチ)の特徴
パネル調査(パネルリサーチ)は「対象者を変えない」調査手法ということが上記でお分かり頂けたと思いますが、特徴についてご説明していきます。
・長期間の市場動向を把握することができる(数か月~数年)
・5W1H(今回で言うと、「誰が・いつ・どこで・なにを・いくらで・いくつ買った」)のデータの詳細を把握できる
・対象者の動向を時系列で把握できる
パネル調査(パネルリサーチ)にはこのような特徴があり、“時系列”で調査できることが大きな特徴であり、ポイントになると考えています。
新商品やリニューアルがあった場合には時系列で同じ対象者に調査を行っているため、リニューアル前後の違いを把握することが可能になります。
また、「~までは満足していたが、一定期間で満足が得られなくなった」のように、どのくらいの期間、満足度が高かった・低かったということも時系列で把握することができます。
更に、一定期間同じ対象者に調査をしているため、良い意見や時にはマイナス意見等、長い期間調査することで可能になる、「率直な意見を得ることが出来る」可能性が高くなることも特徴の1つです。
メリット
次にパネル調査のメリットについてお伝えします。
上記で解説した「パネル調査(パネルリサーチ)の特徴」もメリットですが、その他にも調査自体のメリットがあります!
基本情報の聴取が1回で済む
同じ対象者に調査を実施するため、最初に聞いてしまえば2回目以降は基本的に大きな変化がないので聴取する手間を省くことができ、効率よく調査を行うことができます。
都度パネルを集めなくてよい
単発調査は調査ごとにパネルを集める作業が発生しますが、パネル調査は1度集めてしまえばそのあとは継続的に変化を追っていけばいいので、経過観察に注力することができます。
デメリット
次にデメリットをお伝えします。
得たい調査結果に合わせて調査手法を選択することがポイントです。
途中離脱の可能性がある
パネル調査は数か月~長い時には数年かけて調査を行うため、回答者の負担が大きく、途中離脱の可能性が高まります。そのため必要なパネル数に加えて、途中離脱者もいると想定して多くのパネルを確保しておく必要があります。
回答を最後までしてくれたパネルのみに謝礼を渡すなど、工夫が必要です。
アンケート項目を変えると経過観察に支障が出る
時系列で調査を行うため、アンケート項目を変えてしまうと同じ項目での集計が出来なくなってしまうので、商品のリニューアルなどで項目を変更したいなどの問題が発生する可能性がありますが、リニューアルなどの変化が起きても質問項目を変えずに変化を知ることができる調査項目を設定することがポイントです。
まとめ
今回は「パネル調査(パネルリサーチ)」について解説しました。
同じ対象者に同じ質問をすることで、時系列で分析ができたり、マーケティング戦略を練るためには有効な調査手法なので、是非活用してみてください。
オノフでは、お客様のご要望に合わせた調査をご提案できますので、お気軽にお問い合わせください!