フェムテック製品、利用が「増えたもの・減ったもの」女性たちの最新ニーズとは?

デジタルマーケティングカンパニー・オノフのすぎやまです。
今回は、「若年層は無関心?フェムテック認知度と満足度の実態」の後半編をお届けします。
「利用者が増えた/減った製品・サービス」と、「満足度の高い製品・サービス」に注目し、2023年調査と比較しながら女性たちの意識の変化を探ります。
<調査概要>
調査方法 インターネット調査
対象者 全国/20歳~69歳 女性
調査期間 2025年3月1日〜3日
有効対象者 3,018サンプル
調査機関 株式会社オノフ

女性たちの選択が変化――利用が増えたもの/減ったもの
まずは、2023年10月に実施した前回調査より「利用率が増えた製品トップ3」、「利用率が減った製品トップ3」です。
利用者が増えたフェムテック製品(TOP3)前回比増減(pt)
婦人科系疾患検査(子宮頸がん/乳がん検診など) | +3.6pt |
デリケートゾーン専用ソープ・オイル・クリーム・化粧水 | +2.3pt |
ピル処方(オンライン/病院) | +1.1pt |
利用者が減ったフェムテック製品(TOP3)前回比増減(pt)
マタニティインナー/ウェア/吸水ブラ | -6.7pt |
妊活/不妊サポート製品・サービス(卵子凍結・シリンジ法キット/妊活アプリなど) | -2.7pt |
サプリメント/漢方(PMS/妊活/更年期など各種) | -2.2pt |
「婦人科系疾患検査」は+3.6ポイントと大きく増加しており、健康管理やセルフチェック意識の高まりが背景にあると考えられます。一方で、前回より利用率が減った製品としては、特に「マタニティインナー/ウェア/吸水ブラ」の減少幅が顕著となっています。ライフプランや妊娠・出産に対する価値観の多様化や、妊娠時期の妊婦ファッションの変化もうかがえます。


”満足している”だけでは選ばれない?ライフスタイルに寄り添うフェムテックが鍵に
次に満足度が高いフェムテック製品を見てみましょう。
満足度※が上位のフェムテック製品
※満足度…(4段階評価のうち「満足している」+「やや満足している」の合計値)
吸水・温感インナーシャツ | 90.1% |
月経管理アプリ | 88.2% |
妊よう性検査/卵巣年齢チェックなど | 87.0% |
婦人科系疾患検査(子宮頸がん検診/乳がん検診など) | 84.6% |
マタニティインナー/ウェア/吸水ブラ | 83.4% |
「月経管理アプリ」や「妊よう性検査」など、日常の体調管理や将来への備えに寄与し、安心感を提供するフェムテックサービスが支持を集めていることがわかります。一方、「マタニティインナー/ウェア/吸水ブラ」は利用者数が減少しているものの、満足度は高水準を維持しており、これは製品への不満ではなくライフスタイルやファッション志向の変化によるものと考えられます。
これらのことから、単に「満足できる製品」が選ばれるだけではなく、今のライフスタイルや価値観に自然に寄り添えるかどうかが、女性たちの選択の大きなカギになっているといえます。
今後は、機能性だけでなく、今のライフスタイル・価値観にどうサポートするかがますます重要視される時代に入っているようです。
