アンケートご協力依頼メールの書き方と回答率向上のポイント

こんにちは。デジタルマーケティングカンパニーのトウガサです。
アンケート調査を成功させるためには、回答者の協力を得るための依頼メールが不可欠です。本記事では、アンケート協力依頼メールの具体的な文例に加え、回答率を高めるための書き方のポイントや、メールに含めるべき重要項目について詳しく解説します。これらの情報を参考に、効果的な依頼メールを作成し、質の高いデータ収集を目指しましょう。
アンケート依頼メールの重要性
アンケート依頼メールは、調査対象者と調査実施者をつなぐ最初の接点であり、その内容がアンケートの回答率に大きく影響します。適切に作成された依頼メールは、回答者に好印象を与え、アンケートへの参加意欲を高める重要な役割を担っています。
逆に、内容が不適切だと、回答ページにアクセスすらしてもらえない可能性もあります。アンケートは回答者に少なからず負担をかけるため、「回答してみよう」と思わせるような工夫が不可欠です。顧客の貴重な意見を収集し、企業の成長に活かすためには、丁寧で分かりやすいメール作成を心がけることが大切です。
また、メール送信者側がわかりやすいと考えていても、専門用語の多用などで一般ユーザーに伝わらない可能性もあるため、平易な言葉選びを心がける必要があります。最終的に、依頼メールを通じて回答者からの信頼を得ることが、回答率向上に繋がります。
アンケート依頼メールに含めるべき項目
アンケート依頼メールには、回答者に安心して協力してもらうために、いくつかの必須項目を盛り込むことが大切です。これらの項目を明確に記載することで、メールの信頼性が高まり、回答者の疑問や不安を解消できます。
具体的には、件名、挨拶、アンケートの目的・利用用途、回答にかかる時間、設問数、アンケートURL、謝礼について、個人情報の取り扱い、問い合わせ先、回答の締め切り、アンケート結果の公開についてといった要素を含めることが推奨されます。
アンケートの目的
アンケート依頼メールでは、まず何のためにアンケートを実施するのか、その目的を明確に伝えることが重要です。回答者は、自分の意見がどのように活用されるかを知ることで、協力する意義を感じ、回答意欲が高まります。
例えば、サービス改善や新商品開発のためといった具体的な目的を記載すると良いでしょう。特に、学術研究における卒論や論文のためにアンケートを実施する場合は、その旨を明記し、研究への協力をお願いする姿勢を示すことが求められます。利用目的が回答者自身の利益にも繋がるような内容であれば、さらに回答率を高めることが期待できます。

アンケートのURL
アンケートのURLは、依頼メールの中で最も重要な要素の一つです。回答者が迷うことなくアクセスできるよう、目立つ位置に分かりやすく配置することが不可欠です。例えば、「回答はこちらから」などの一言を添えたり、URLの前後に【】や「↓↓↓」といった記号をつけて視認性を高める工夫が効果的です。
アンケート以外のURLやコンテンツは記載せず、メールの趣旨を明確にすることで、回答者がアンケートURLに集中しやすくなります。他のコンテンツを案内する場合は、別のメールで配信することを検討しましょう。

回答にかかる時間と設問数
回答者がアンケートに協力するかどうかを判断する上で、回答にかかる時間と設問数は重要な情報です。これらの情報が明確に示されていることで、回答者は自身のスケジュールと照らし合わせ、無理なく回答できるかを判断できます。
例えば、
「約5分程度で完了します」や「全10問」といった具体的な目安を記載することで、回答への心理的ハードルを下げることが可能です。特にWebアンケートの場合、回答前に分量を把握しづらいため、依頼メールで所要時間や設問数を明記することは、回答者の途中離脱を防ぎ、回答の精度を維持するためにも有効です。

謝礼について
アンケート回答への謝礼は、回答率を高めるための強力なインセンティブとなります。回答に協力してくれた方への感謝の気持ちを示すとともに、回答者の手間や時間に対する対価として、謝礼を用意することを検討しましょう。
謝礼がある場合は、その内容を具体的にメール本文に明記することが重要です。
現金やギフトカード、クーポンなどの金銭的インセンティブの他、文房具や記念品、無料サービスやサンプルなどの非金銭的インセンティブも考えられます。抽選で景品をプレゼントする方法も有効ですが、ターゲット層のニーズに合った謝礼を選ぶことが、回答率向上に繋がります。

個人情報の取り扱い
アンケートを通じて個人情報を収集する場合、その取り扱いについて明確に説明することは、回答者の信頼を得る上で不可欠です。
具体的には、収集した情報の利用目的、第三者への提供の有無、保存期間などを簡潔に記載し、詳細はプライバシーポリシーへのリンクを提供するのが一般的です。
「ご回答内容は統計的に処理され、個人を特定する形で利用されることはありません」
といった文言を盛り込むことで、回答者の不安を軽減できます。
個人情報を第三者に提供する場合は、本人の同意が必要となるため、可能な限り第三者提供は控えるなど、細心の注意を払うべきです。

問い合わせ先
アンケートに関する問い合わせ先を明記することは、回答者に安心感を与える上で非常に重要です。調査主体が不明確なアンケートは、不信感を与えてしまい、回答率の低下に繋がる可能性があります。担当者名やメールアドレス、電話番号などをメールの末尾に記載し、回答者が疑問を抱いた際にすぐに連絡できる体制を整えましょう。問い合わせ先の記載は、依頼メールの信頼性を高める効果もあります。

回答の締め切り
アンケートの回答締め切りを明確に伝えることは、回答率を高めるために欠かせません。
期限が明記されていないと「後で回答しよう」と思われ、そのまま忘れられてしまう可能性が高まります。具体的な期日を設定し、「月日までにご回答ください」と示すことで、回答の緊急性を意識させ、行動を促すことができます。
また、「ご多忙とは存じますが日までにご協力をお願い申し上げます」のように、柔らかく配慮のある表現を添えることで、より良い印象を与えることができるでしょう。集計や分析のスケジュールが決まっている場合は、その旨を伝えて早期回答を促すことも有効です。

アンケート結果の公開について
アンケート結果の公開や活用方法について言及することは、回答者の協力意欲を高める上で有効です。回答者が自分の意見がどのように役立てられるのかを知ることで、アンケートへの貢献度を実感しやすくなります。
例えば、「ご回答いただいた内容は、今後の製品開発に活用させていただきます」といった一文を添えることで、回答へのモチベーションを向上させることが可能です。結果をフィードバックする意向がある場合は、その旨も記載すると良いでしょう。

アンケート回答率を高めるためのポイント

アンケートの回答率を向上させるためには、依頼メールの内容だけでなく、様々な工夫が必要です。回答者の負担を軽減し、スムーズに回答してもらうためのポイントを押さえることで、より多くの有益な情報を得ることができます。ここでは、具体的な7つのポイントについて解説します。
丁寧な言葉遣い
アンケート依頼メールでは、丁寧な言葉遣いを心がけることが重要です。回答者は、依頼メールを通して企業やサービスの印象を受け取ります。感謝の気持ちを伝え、回答への負担を考慮した配慮ある言葉遣いは、相手に好印象を与え、協力したいという気持ちを引き出します。
ただし、丁寧さを追求するあまり、前置きが長すぎたり、回りくどい表現になったりしないよう注意が必要です。簡潔さを保ちつつ、相手への敬意が伝わる言葉を選ぶことで、読みやすく協力的な姿勢を促すメールを作成できます。
簡潔な文章
アンケート依頼メールの本文は、簡潔で分かりやすい文章にすることが重要です。多忙なビジネスパーソンにとって、長文のメールは負担となり、最後まで読まずに離脱してしまう可能性があります。アンケートの目的や概要を冒頭で端的に伝え、必要な情報を整理して提示することで、「読まなくても何をしてほしいかがすぐわかる」メールを意識しましょう。余計な情報は削ぎ落とし、伝えたい内容が埋もれないように工夫することが、回答率向上に繋がります。

アンケートURLの配置
アンケートURLは、依頼メールの中で最もクリックしてほしい部分であるため、回答者が一目でわかる位置に配置することが極めて重要です。メール本文の後半に埋もれていたり、他のリンクと一緒に掲載されていたりすると、何を優先すべきか分かりにくくなり、結果的に回答率の低下に繋がります。
URLの前後を【】で囲んだり、「↓↓↓アンケートの回答はこちらから↓↓↓」といった目印をつけたりすることで、視認性を高める工夫が効果的です。また、アンケート以外のURLは極力記載せず、「1メール1コンテンツ」を原則とすることで、メールの趣旨を明確に保ち、回答者が迷わずアンケートへアクセスできるように配慮しましょう。
回答者へのインセンティブ
回答者へのインセンティブ(謝礼)は、アンケートの回答率を大幅に高める有効な手段です。回答者は、自身の時間や労力に対する報酬を期待する傾向があるため、インセンティブの有無は回答意欲に直結します。インセンティブには、現金やギフトカードなどの金銭的なものと、自社製品のサンプルや割引クーポン、イベントへの参加権などの非金銭的なものがあります。
対象者のニーズやアンケート内容に合わせて最適なインセンティブを選ぶことが重要です。例えば、高所得者層には社会貢献や限定的なメリットの提示が有効な場合もあります。インセンティブがある場合は、件名やメール本文に明記し、回答者にとってのメリットを強調しましょう。

結果のフィードバック
アンケート結果を回答者にフィードバックすることは、回答率を高める上で有効な施策の一つです。自分の回答がどのように活用され、どのような結果に繋がったのかを知ることで、回答者は自身の協力が役立ったことを実感し、次回の協力にも繋がりやすくなります。
例えば、アンケート結果をまとめたレポートの公開予定や、サービス改善に活かされた事例などをメールで伝えることが考えられます。回答者がアンケートに参加することの意義を感じられるような仕組みを設計することで、継続的な協力関係を築けるでしょう。

メール送信のタイミング
アンケート依頼メールを送信するタイミングは、回答率に大きく影響します。対象者の生活パターンや業務時間などを考慮し、メールを開封しやすい時間帯を選ぶことが重要です。例えば、BtoBビジネスであれば平日の昼間、セミナー参加者へはセミナー終了直後などが望ましいでしょう。
顧客がアンケートに回答するのに負担にならないような、時間に余裕があるタイミング(例えば20時〜24時など)に送ることも検討できます。不適切な時間帯に送ると、メールが開封されずに埋もれてしまったり、回答意欲が低下したりする可能性があります。

回答しやすいアンケートフォームの作成
アンケートフォーム自体の回答しやすさも、回答率に大きく影響します。質問数が多すぎたり、選択肢が複雑すぎたりすると、回答者は途中で離脱してしまう可能性が高まります。質問数は最小限に抑え、簡潔で分かりやすい質問文を使用しましょう。
また、選択式の質問を中心に構成し、自由記述形式の項目は厳選するなど、回答者の負担を減らす工夫が必要です。スマートフォンでの回答を想定し、表示の見やすさや操作性にも配慮することで、より多くの回答を得ることができます。

アンケート依頼メールの例文
アンケート依頼メールの作成にあたっては、様々なシチュエーションに応じた文例を参考にすることで、効果的なメールを作成できます。ここでは、目的別の文例を紹介します。
顧客向けアンケート依頼メールのテンプレート
顧客向けのアンケート依頼メールは、日頃の感謝を伝えつつ、サービスや商品の品質向上への協力を求める内容が基本です。顧客が自身の意見を述べることによって、より良いサービスを受けられるというメリットを伝えることで、回答意欲を高めることができます。
例えば、以下のような文例が考えられます。
セミナー後のアンケートであれば、
「先日ご参加いただいたセミナーに関するアンケート」
といったように、具体的なイベント名を件名に含めると良いでしょう。
件名:【ご協力のお願い】〇〇に関するアンケートご協力のお願い
〇〇様
平素より、弊社〇〇をご利用いただき、誠にありがとうございます。
この度、皆様からの貴重なご意見を伺い、今後のサービス向上に役立てるため、アンケートを実施することとなりました。
つきましては、大変お忙しいところ恐れ入りますが、下記のURLよりアンケートにご協力いただけますと幸いです。
▽アンケートはこちらから▽
[アンケートURL]
(所要時間:約〇分、設問数:〇問)
ご回答いただいた内容は、今後のサービス改善および新商品の開発に活用させていただきます。
なお、本アンケートでご提供いただく個人情報は、弊社のプライバシーポリシーに基づき厳重に管理し、本目的以外には使用いたしません。
ご不明な点がございましたら、下記までお気軽にお問い合わせください。
今後とも〇〇をよろしくお願い申し上げます。
署名

社内向けアンケート依頼メールのテンプレート
社内向けアンケート依頼メールは、従業員の協力をスムーズに得るために、目的や回答のメリットを明確に伝えることが重要です。社内環境の改善や業務効率化に繋がることを示唆することで、回答へのモチベーションを高めることができます。遠回しな表現は避け、簡潔に用件を伝えるように心がけましょう。
以下に文例を示します。
件名:【ご協力のお願い】〇〇に関する社内アンケート
社員各位
お疲れ様です。〇〇部〇〇です。
この度、より働きやすい職場環境づくりのため、〇〇に関する社内アンケートを実施することとなりました。
皆様からの率直なご意見は、今後の〇〇(具体的な改善策や計画)に役立ててまいります。
お忙しいところ恐縮ですが、下記のURLよりアンケートにご協力をお願いいたします。
▽アンケートはこちらから▽
[アンケートURL]
(回答期限:〇月〇日(〇)〇時まで、所要時間:約〇分)
ご不明な点がございましたら、〇〇(担当部署名または担当者名)までお問い合わせください。
ご協力のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
署名

学生向けアンケート依頼メールのテンプレート
学生向けのアンケート依頼メールは、学術研究や卒業論文などの目的で協力を求める際に使用します。研究の目的と、回答が研究にどのように貢献するかを具体的に伝えることで、協力を促します。
以下に文例を示します。
件名:【ご協力のお願い】〇〇に関するアンケート調査
〇〇大学〇〇学部〇〇様
突然のご連絡失礼いたします。
私は〇〇大学〇〇学部〇〇学科の〇〇と申します。
この度、卒業論文(または修士論文)の執筆にあたり、〇〇に関するアンケート調査を実施しております。
本調査は、〇〇(研究の目的や背景を簡潔に説明)を目的としており、皆様の貴重なご意見を参考にさせていただきたく存じます。
ご多忙のところ大変恐縮ですが、下記のURLよりアンケートにご協力いただけますと幸いです。
▽アンケートはこちらから▽
[アンケートURL]
(回答期限:〇月〇日(〇)〇時まで、所要時間:約〇分)
ご回答いただいた内容は、統計的に処理され、個人が特定できる形で公表されることはございません。また、本研究目的以外には使用いたしません。
ご不明な点がございましたら、下記までお問い合わせください。
何卒よろしくお願い申し上げます。
署名(大学名、学部、氏名、連絡先)

アンケート依頼メールに関するよくある質問

アンケート依頼メールの作成において、多くの方が疑問に感じる点や注意すべき点があります。ここでは、そうしたよくある質問とその回答について解説します。
注意すべきその他の点
アンケート依頼メールを作成する際には、その他にもいくつかの注意点があります。まず、メールの件名は、一目でアンケートの依頼だと分かるように簡潔にまとめることが重要です。件名が不明瞭だと、開封されずに埋もれてしまう可能性が高まります。
また、件名に謝礼の有無を記載することで、開封率を高める効果も期待できます。メールの送信時間帯も回答率に影響を与えるため、対象者がメールを確認しやすい時間を選ぶように心がけましょう。さらに、アンケートフォーム自体が回答しやすい設計になっているかを確認することも重要です。質問数を最小限に抑えたり、質問の流れを時系列に揃えたりするなどの工夫が求められます。

個人情報に関する詳細
アンケートで個人情報を取得する際には、その取り扱いについて詳細に説明し、回答者の不安を解消することが不可欠です。具体的には、収集した個人情報の利用目的、第三者への提供の有無、保管期間などを明記しましょう。「ご回答内容は統計的に処理され、個人を特定する形で利用されることはありません」といった文言を記載することで、安心して回答してもらいやすくなります。
企業や団体のプライバシーポリシーへのリンクを提示することも、信頼性向上に繋がります。個人情報の開示に抵抗がある人も多いため、第三者への提供は可能な限り控えるのが望ましいです。

件名に謝礼を含めるか
アンケートに謝礼を用意している場合、件名にその旨を含めることは、メールの開封率を高める上で非常に効果的です。
例えば、
「【謝礼進呈】〇〇に関するアンケート」や
「抽選でプレゼント!アンケートご協力のお願い」のように、謝礼があることを明確に伝えることで、回答者の興味を引き、メールを開封してもらいやすくなります。
ただし、件名が長すぎると、かえって内容が伝わりにくくなる可能性があるため、簡潔さとアピールポイントのバランスを考慮することが重要です。

まとめ&ご相談のご案内
アンケート調査を成功させるためには、回答者の協力を得るための依頼メールの作成が非常に重要です。本記事で解説した書き方のポイントや必須項目、目的別の文例を参考に、効果的な依頼メールを作成しましょう。
アンケートの目的を明確にし、回答にかかる時間や謝礼の有無を具体的に伝えること、回答しやすいアンケートフォームを準備することが、回答率向上に繋がります。これらの工夫を通じて、多くの有益な情報を収集し、ビジネスの意思決定に役立ててください。
株式会社オノフでは、アンケート設計から調査実施、分析、施策提案まで一貫してサポートしています。顧客理解や商品開発、マーケティング施策に活かせる調査をお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。