花粉症、いまや“2人に1人”が悩む!?|みんなのプロジェクト調査で見えたみんなの実態と対策

春や秋になると、「あ、またこの季節がきた…」と感じる人、多いのではないでしょうか。
くしゃみ、鼻水、目のかゆみ――そう、花粉症です。
実は今、日本では約2人に1人が花粉症を経験しているとも言われています(環境省『花粉症環境保健マニュアル2022』より)。
もはや“国民病”といっても過言ではありません。
そこで今回は、株式会社オノフが運営する共創コミュニティ「みんなのプロジェクト」で、
花粉症についてちょっと聞いてみました(2025年4月25日〜5月1日実施)。
300名のメンバーに聞いたリアルな声から、発症の傾向やみんながしている対策をのぞいてみましょう!
約6割が花粉症と回答 ―40代以降で一気に増加!
まず「花粉症ですか?」と聞いてみたところ、全体の59.0%が「はい」と回答。
つまり、2人に1人以上が花粉症という結果に。
年代別に見ると、50代では65.5%と最も高く、約3人に2人が花粉症であることがわかりました。40代から大きく増加し、50代でピークを迎えています。
最近では年齢に関係なく発症するケースも増えており、免疫や生活環境の変化が影響していると考えられています。
地域別では、東北地方や中部地方で65%以上と最も高く、
スギやヒノキの分布とリンクしており、地域の環境も発症率に関係していそうです。


症状のピークはやはり春!
「どの時期に症状が出ますか?」という質問には、3~4月がダントツで86.4%。
やっぱりスギ・ヒノキ花粉の季節がピークのようです。
「1~2月」と答えた人も約4割と、年明けから早くも鼻がムズムズする人も。
一方、「9~10月」と答えた人は約2割で、秋花粉は少数派でした。
環境省の「はなこさん」(花粉観測システム)によると、
スギ花粉の飛散は年々早まっていて、地域によっては2月上旬からスタートしているそうです。
春を迎える前から準備しておくのがよさそうですね。

花粉症歴は“ベテラン勢”も多め、でも最近デビューも増加中!
「いつから花粉症ですか?」
と聞いてみたところ、20年以上前からという人が46.3%と、ほぼ半数を占めました。
いわば“ベテラン勢”が多い一方で、ここ4年以内に発症した人も約16%。
「若い頃は平気だったのに、ここ数年で突然花粉症になった」という人も少なくありません。
花粉症デビューの増加スピードが年々上がっている様子もうかがえます。
環境省の調査によると、1970年代には花粉症の有病率は10%未満でしたが、
現在では40%前後にまで増えているそうです(環境省『花粉症環境保健マニュアル2022』)。
背景としては、スギ林の増加や気温上昇にともなう花粉飛散量の増加がまず大きな要因。
さらに、大気汚染は「症状を悪化させる要因」としても指摘されています。
加えて、現代の食生活や生活リズムの乱れ、ストレスなどの生活環境の変化が影響している可能性もあるようです。
(参考:環境省『花粉症環境保健マニュアル2022』、厚生労働省『アレルギー疾患対策基本指針』)

つらい症状ランキングは?
花粉症といえば「鼻水」「目のかゆみ」「くしゃみ」…この3つがやはり鉄板。
今回の調査でも、鼻水・鼻づまり(86.4%)、目のかゆみ・充血(84.3%)、くしゃみ(67.2%)が上位に並びました。
そのほか、「頭痛(32.2%)」「倦怠感(28.5%)」など、
鼻や目以外にも体調不良を感じる人も多いようです。

花粉症は集中力や睡眠の質にも影響するため、
仕事や勉強のパフォーマンス低下につながることもあるそうです(厚労省『アレルギー疾患対策基本指針』2023年)。

みんながやっている花粉症対策、1位はマスク!
一番多かったのは、やはりマスク(83.1%)!
特に50〜60代では約9割が実践しており、もはや「外出時の基本装備」としてすっかり定着している様子がうかがえます。
続いて「手洗い・うがい・洗顔(52.5%)」、
身近で続けやすい方法として、半数以上の人が取り入れています。
3位は、「処方薬の服用・使用(42.4%)」。
中でも咳に悩む人では6割以上が薬を使用しており、症状の重さに合わせて医療的な対処を行う人も多いようです。
また、「洗濯物の外干しを控える(33.7%)」や「空気清浄機を使用する(32.8%)」といった
“家の中の対策”も目立ちました。
特に「頭痛」や「倦怠感」といった不調を感じる人は、
生活空間の環境管理を意識する傾向が高く、
「室内の花粉をなるべく減らしたい」という意識がうかがえます。

花粉症歴が長い人ほど、飛散予報チェックが“習慣化”!
「花粉の飛散予報をチェックしていますか?」という質問には、全体の約25%が「している」と回答。
数字だけ見ると多くはありませんが、実は花粉症歴が長い人ほどチェック率が高い傾向がありました。
長年の経験から、「自分の症状が出やすいタイミングを把握して、早めに対策をとる」
――そんな“セルフマネジメント”が身についているようです。

他にも、70代以上では「乳酸菌やビフィズス菌を摂る」という人がやや多く、
健康意識の高まりとともに“腸内ケア”を取り入れている様子が見えました。
一方で、40代では「こまめに掃除をする」という回答がやや多く、
家庭や育児と両立しながら、生活の中でできる対策を工夫している人が多い印象でした。

まとめ|みんプロメンバーの声から見えたこと
今回の調査では、花粉症は春の季節病にとどまらず、暮らし全体に影響を与えている様子が見えてきました。
発症のピークは春でも、年齢を問わず新規発症が増えており、
花粉対策を“日常習慣”として取り入れる人も少なくありません。
花粉症はつらいものですが、みんプロメンバーのみなさんの工夫を見てみると、
「自分に合った方法を見つけて上手に付き合っている」人が多い印象でした。
今後もオノフでは、こうした“生活のリアルな声”をもとに、
企業や自治体のマーケティング・商品開発、そして日々の暮らしのヒントになるリサーチを発信していきます。
調査概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 調査名 | 花粉症に関するアンケート |
| 実施期間 | 2025年4月25日(金)〜5月1日(木) |
| 対象者 | 全国の男女300名(みんなのプロジェクト会員) |
| 実施機関 | 株式会社オノフ |
| 調査方法 | インターネット調査 |
| 引用データ | 環境省「花粉症環境保健マニュアル2022」、厚生労働省「アレルギー疾患対策基本指針(2023)」 |
株式会社オノフは、リサーチと共創を軸にしたマーケティング支援会社です。
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