アンケート調査のテーマ例まとめ|思わず答えたくなる設問アイデア集

企業のマーケティングや商品開発において、顧客や従業員の声を聞くアンケート調査は欠かせません。
しかし、いざ実施しようとすると「どのようなテーマで何を聞けば良いのか」と悩むことも少なくないでしょう。
この記事では、アンケート調査の目的設定から具体的なテーマの例、さらには回答者が思わず答えたくなるような面白い設問のアイデアまでを網羅的に解説します。
調査のネタ探しから実践的なノウハウまで、すぐに使える情報をまとめました。
アンケート調査のテーマとは?
アンケート調査におけるテーマとは、単なる質問の題目ではありません。
調査を実施する根本的な目的を、具体的でわかりやすい言葉に落とし込んだ調査全体の指針となるものです。
テーマ設定が曖昧だと、設問がぶれてしまい、結果的に価値のあるデータを得られません。
ここでは、アンケートの成果を左右するテーマの重要性や、良いテーマを設定するための基本的な考え方について、ポイントを解説します。
「テーマ=調査の目的を言語化したもの」
アンケート調査のテーマとは、調査を行うきっかけとなった「何を知りたいのか」「何を明らかにしたいのか」という目的を、具体的な言葉で表現したものです。
例えば、「顧客満足度を高めたい」という漠然とした目的がある場合、「新機能Aに対する既存ユーザーの利用満足度と今後の改善点の把握」のように言語化することで、調査の方向性が明確になります。
このテーマが調査全体の背骨となり、どのような対象者に、どのような質問をすべきかを決定する上での判断基準となります。
目的が曖昧なままでは、テーマも具体性を欠き、結局何のための調査だったのかが分からなくなってしまいます。

テーマ設定が結果の質を左右する理由
テーマ設定は、アンケート調査で得られる結果の質に直接的な影響を及ぼします。
明確なテーマは調査全体の設計図として機能し、設問内容に一貫性を持たせ、回答者が迷わず答えられるような論理的な流れを生み出します。
例えば、「若年層向け新商品のパッケージデザイン評価」というテーマが定まっていれば、質問はデザインの好感度や視認性、購入意欲への影響などに集中させることができます。
逆にテーマが曖昧だと、関連性の低い質問が混在し、収集したデータも散漫になりがちです。
これでは分析が困難になり、次の企画に活かせるような有益な示唆を得ることは難しくなります。

良いテーマは“誰のどんな声を聞きたいか”が明確
優れたアンケートテーマは、「誰の(ターゲット)」と「どんな声を聞きたいか(聴取内容)」が具体的に定義されています。
例えば、ある企業が提供するサービスについて調査する場合、「サービスの利用頻度が低い顧客が、利用をためらう理由」といったテーマ設定が考えられます。
このようにターゲットを「利用頻度が低い顧客」に絞り、聞きたいことを「利用をためらう理由」と特定することで、設問の精度が格段に向上します。
漠然と全顧客に満足度を聞くよりも、特定の課題解決に直結する、より深く鋭いインサイトを得ることが可能になるのです。

アンケート調査のテーマを決めるための3ステップ

効果的なアンケート調査を実施するためには、思いつきでテーマを決めるのではなく、論理的な手順を踏むことが重要です。
ここでは、調査の根幹をなすテーマを具体的に設定するための3つのステップを紹介します。
このプロセスを経ることで、調査企画の軸が明確になり、目的達成に直結する有益なデータを収集できるアンケートを設計することが可能となります。
これから紹介するステップを参考に、自社の課題に合わせたテーマ設定を進めてください。
ステップ1:アンケートを実施する目的を明確にする
アンケートテーマ設定の最初のステップは、調査を行う目的を具体的に定義することです。
なぜこの調査が必要なのか、そして調査結果をどのように活用するのかを明確に描きます。
「顧客の意見を聞きたい」という抽象的なレベルではなく、「来期のマーケティング企画立案のため、30代女性顧客が商品Aに感じている不満点を洗い出す」といったように、調査後のアクションまで見据えて目的を設定します。
この目的が具体的であればあるほど、後のステップであるターゲット設定やテーマの絞り込みが容易になり、調査企画全体の精度が高まります。

ステップ2:誰に回答してほしいか(ターゲット)を設定する
調査目的が明確になったら、次にその目的を達成するために最もふさわしい回答者、すなわち調査対象者(ターゲット)を具体的に設定します。
例えば、「新サービスの価格設定」に関する調査であれば、「既存顧客」だけでなく、「競合サービスを利用している潜在顧客」や「過去にサービスを解約した元顧客」など、目的によって聞くべき相手は変わります。
年齢、性別、居住地といったデモグラフィック情報だけでなく、特定の商品購入歴やサービス利用頻度などの行動データも用いてターゲットを絞り込むことで、企画の参考となる質の高い回答を得やすくなります。

ステップ3:テーマを広げすぎず、1回の調査で深掘りする
目的とターゲットが定まったら、最終的に調査テーマを絞り込みます。
この時、一度のアンケートで多くの情報を得ようと、複数のテーマを盛り込みすぎないことが肝心です。
「ブランドイメージも顧客満足度も聞きたい」と欲張ると、一つひとつの質問が浅くなり、回答者の負担も増大します。
それよりも、「〇〇機能の使い勝手に関する満足度」のようにテーマを一つに限定し、そのテーマについて多角的な質問を用意して深掘りする方が、より具体的でactionableなインサイトを得られます。
次の企画に繋がる情報を得るためには、一点集中の姿勢でテーマを設定することが求められます。

【目的別】アンケート調査のテーマ例
アンケート調査のテーマは、その目的によって様々です。
顧客満足度の測定から新商品の開発、ブランドイメージの把握まで、ビジネスのあらゆる場面で活用されます。
ここでは、多くの企業が直面するであろう課題を「目的別」に分類し、それぞれに応じた具体的なアンケートテーマの例を紹介します。
自社の状況と照らし合わせながら、調査企画のヒントや、コンテンツのネタ作りとして活用してください。
これらの例を参考に、独自のテーマを構築していきましょう。
顧客満足度調査:サービス満足度/再購入意向/サポート体験
顧客満足度調査は、提供するサービスや商品が顧客の期待にどれだけ応えられているかを測定し、改善点を見つけるために実施されます。
この目的におけるテーマ例としては、「〇〇サービス全体に対する総合的な満足度」「今後も当社の製品を継続して購入・利用したいか(再購入意向)」「問い合わせ時のカスタマーサポートの対応品質と問題解決度」などが挙げられます。
これらのテーマを通じて、顧客ロイヤルティの現状を把握し、強みと弱みを特定することができます。
特に、サポート体験に関する評価は、顧客との直接的な接点における課題を浮き彫りにします。

商品開発調査:使用シーン/味・デザイン・価格評価/改良アイデア
新商品企画や既存商品のリニューアルを目的とした調査では、顧客の具体的なニーズや評価を深掘りするテーマが設定されます。
例えば、「新開発のスナック菓子Aの味や食感に関する評価」「パッケージデザイン案XとYのどちらが魅力的か」「既存サービス〇〇の価格設定は、機能に見合っていると感じるか」といったテーマが考えられます。
さらに、「〇〇という商品をより良くするために、どんな機能を追加してほしいか」のように、顧客から直接的な改良アイデアを募ることも有効です。
これらの調査から得られる声は、次の商品企画の成功確率を高めるための重要な根拠となります。

ブランド調査:認知・印象・信頼度/他社比較/イメージ想起
ブランド調査は、自社の企業やブランドが市場や生活者からどのように認識されているかを客観的に把握するために行われます。
主なテーマとしては、「このロゴを知っていますか」「〇〇社と聞いて、どのようなイメージを思い浮かべますか」「競合のA社と比較して、当社のブランドにどのような印象を持っていますか」などが挙げられます。
定期的にブランドの健康診断を行うことで、自社の立ち位置を確認し、意図したブランドイメージが浸透しているかを検証し、今後のコミュニケーション戦略を修正していくことが可能です。

広報・PR調査:企業イメージ/情報接触経路/メッセージ共感度
広報・PR活動の効果を測定し、今後の戦略に活かすための調査も重要です。
この場合のテーマ例として、「当社の社会貢献活動に対するイメージと認知度」「〇〇社のニュースや情報を、主にどのメディア(Webサイト、SNS、新聞など)で目にしますか」「最近発表した新方針『〇〇』というメッセージに共感できますか」といったものが考えられます。
このような調査を通じて、企業からの情報発信がターゲットに届いているか、そしてどのように受け止められているかを検証します。
結果を分析することで、より効果的な情報発信チャネルの選定や、共感を呼ぶメッセージの開発に繋げられます。

社内向けアンケートのテーマ例

アンケート調査は、社外の顧客だけでなく、組織の内部、つまり従業員に対しても非常に有効なツールです。
従業員のエンゲージメント向上、職場環境の改善、組織風土の改革などを目的に実施されます。
ここでは、従業員満足度(ES)調査をはじめ、社内コミュニケーションや働き方の改善に焦点を当てたアンケートのテーマ例を紹介します。
時には面白いネタを盛り込み、従業員が本音を話しやすい雰囲気を作ることも、有益な回答を得るための工夫の一つです。
従業員満足度調査(ES調査):職場環境・評価制度・人間関係
従業員満足度調査(ES調査)は、従業員が自社に対してどれだけ満足しているかを測り、エンゲージメント向上や離職防止につなげるための調査です。
主なテーマとしては、「物理的な職場環境や設備への満足度」「担当業務の量や難易度は適切か」「人事評価制度の公平性や納得度」「上司や同僚との人間関係は良好か」などが設定されます。
これらのテーマに関する従業員の声を定期的に収集・分析することで、組織が抱える課題を早期に発見し、具体的な改善策の立案に役立てることが可能です。

コミュニケーション調査:社内情報共有/チーム連携/心理的安全性
組織の生産性や一体感を高める上で、円滑なコミュニケーションは不可欠です。
この調査では、社内の情報伝達や人間関係における課題を特定することを目的とします。
具体的なテーマとして、
「経営方針や重要な会社情報が、現場の従業員まで十分に共有されているか」
「所属する部署内や他部署との連携はスムーズに行われているか」
「会議や日常業務において、自分の意見や懸念を率直に発言できる雰囲気があるか(心理的安全性)」
などが挙げられます。
調査結果に基づき、情報共有ツールの見直しやチームビルディング研修の実施など、具体的な施策を検討します。

働き方・制度改善:リモート勤務/ワークライフバランス/福利厚生満足度
従業員の多様なニーズに応え、より魅力的な職場環境を構築するため、働き方や社内制度に関する意見を収集するアンケートも重要です。
この調査におけるテーマとしては、
「リモートワークとオフィス出社のハイブリッド勤務に関する課題と要望」
「現在の業務量は、プライベートとの両立(ワークライフバランス)を可能にしているか」
「現在の福利厚生メニュー(休暇制度、手当など)に対する満足度と、新たに追加してほしい制度」
などが考えられます。
従業員の声を直接制度設計に反映させることで、満足度と定着率の向上を図ります。

思わず答えたくなるアンケート設問アイデア
アンケートの回答率や回答の質を高めるには、テーマや構成だけでなく、一つひとつの設問の聞き方にも工夫が求められます。
回答者が面倒に感じたり、答える意欲を失ったりするような設問では、本音を引き出すことは困難です。
ここでは、回答者が「面白い」「答えたい」と感じ、より積極的に協力してもらえるような設問のアイデアを紹介します。
これらの工夫が、質の高いデータを集めるきっかけとなるでしょう。
回答しやすい“共感型”の聞き方
回答者が「自分のことだ」と感じ、スムーズに回答に入れるような共感型の聞き方は有効です。
例えば、単に「〇〇についてどう思いますか?」と尋ねるのではなく、「〇〇で困った経験はありませんか?
多くの方が△△といった点で不便を感じているようです」のように、相手の状況を代弁するような前置きを加える方法があります。
また、「あなたがもし、休日に友人と出かけるとしたら、次のうちどのプランを選びますか?」のように、具体的なシーンを設定して質問することで、回答者は自身の状況を想像しやすくなり、直感的で正直な回答を引き出すきっかけとなります。

感情を引き出す質問
事実や評価だけでなく、回答者の感情に焦点を当てた質問は、製品やサービスへの愛着度やブランドとの心理的な繋がりを理解する上で非常に有効です。
例えば、「当社の製品を使っていて、思わず『やった!』と声が出た瞬間があれば教えてください」や、「もし明日からこのサービスがなくなるとしたら、一番残念に思うことは何ですか?」といった問いかけが考えられます。
このような質問は、回答者の記憶や感情を呼び覚まし、単なる満足度スコアでは測れない、定性的な価値を発見する手がかりとなります。
時には面白いエピソードが寄せられることもあります。

自由記述を活かすひと工夫
自由記述欄は貴重な意見の源泉ですが、設問が平凡だと回答が集まりにくい傾向にあります。
そこで、回答者の創造性を刺激するような、少し変わった問いかけを試みるのが効果的です。
例えば、
「もしあなたが一日だけ当社の社長になれるとしたら、最初に何をしますか?」や、
「この商品に、ぴったりのニックネームを付けてください」といった、
ゲーム感覚で答えられるような面白いお題を設定します。
このような工夫により、回答者は楽しみながら意見を述べることができ、企業側も固定観念にとらわれない斬新なアイデアや、顧客のインサイトに満ちたユニークな意見を得られる可能性があります。

アンケートテーマ設計のコツと注意点

効果的なアンケートを作成するためには、テーマ設定の段階でいくつかの重要なポイントを押さえておく必要があります。
調査目的を達成し、かつ回答者にとっても負担の少ないアンケートを設計するためには、戦略的な視点が求められます。
ここでは、複数のテーマを扱う際の考え方、適切な設問数の設定、そして調査結果の活用を見据えた設計方法など、テーマ設計を成功させるための実践的なコツと注意点について解説します。
テーマが複数ある場合は「主・従」を決める
一つのアンケートで複数のテーマについて質問したい場合、すべてのテーマを同等に扱うと、調査の焦点がぼやけ、回答も散漫になりがちです。
このような事態を避けるためには、調査の最も重要な目的を達成するためのテーマを「主テーマ」とし、それ以外の補足的なテーマを「従テーマ」として明確に位置づけることが効果的です。
例えば、主テーマに関する設問数を多くし、アンケートの前半に配置する一方で、従テーマは関連性の高い項目に絞って後半に簡潔に聞く、といった構成にします。
この優先順位付けにより、調査の核心を外すことなく、効率的に情報を収集できます。

設問数を増やしすぎず、回答体験を重視
アンケートを企画する際、つい多くの情報を得ようと設問数を増やしがちですが、これは回答者の負担を増大させ、途中離脱や不誠実な回答を招く大きな要因となります。
回答者がストレスなく最後まで集中して答えられる設問数は、一般的に15問以内、所要時間にして5分から10分程度が目安とされています。
調査企画の段階で、目的達成に不可欠な質問は何かを厳選し、優先度の低い質問は思い切って削除する勇気も必要です。
回答者にとって快適な回答体験を提供することが、結果的にデータの質を高めることにつながります。

回答結果を“どう活かすか”を想定して設計する
アンケートのテーマや設問を考える際には、常に「この質問で得られたデータを、どのように集計・分析し、どんなアクションに繋げるのか」という出口を具体的にイメージすることが重要です。
例えば、商品改善に繋げたいのであれば、単なる満足度だけでなく、改善要望を具体的に記述させる設問や、機能の優先順位を尋ねる設問が必要です。
また、分析のしやすさを考慮し、選択肢を適切に設定することも欠かせません。
調査後の活用方法をあらかじめ想定しておくことで、目的からずれた無駄な質問を防ぎ、収集したデータを最大限に活用することが可能になります。

まとめ|テーマ選びでアンケートの成果が変わる
アンケート調査の成功は、テーマ設定にかかっています。
本記事で解説したように、明確な目的に基づき、適切なターゲットに向けて絞り込まれたテーマこそが、価値あるインサイトを引き出す鍵です。
優れたテーマは、企業の意思決定を後押しし、サービス改善や組織開発を促進する、顧客や従業員の生きた声を集めるための羅針盤となります。
テーマ設計のステップとコツを実践し、調査の成果を最大化してください。
良いテーマは「目的×聞き方×活かし方」が一貫している
成果に繋がるアンケート調査に共通するのは、「なぜ聞くのか(目的)」「何をどう聞くのか(聞き方)」「結果をどう使うのか(活かし方)」という3つの要素が、一本の線で繋がっていることです。
調査目的が明確であるからこそ、聞くべき相手と質問内容が定まり、そこで得られた回答は具体的な次のアクションへと直結します。
この一貫性が欠けていると、たとえ多くの回答を集めても、分析が困難で活用できないデータの山を築くだけに終わってしまいます。
アンケートを計画する際は、常にこの3つの連動性を意識し、全体を俯瞰して設計することが、有益な結果を得るための絶対条件です。

アンケート調査・設問設計でお悩みの方へ
アンケート調査は、テーマ設計や設問の聞き方次第で、得られる示唆の深さが大きく変わります。
株式会社オノフでは、顧客インサイト起点の定量・定性リサーチ設計から、マーケティングや商品開発に活かすための戦略設計・デジタル実装までを一貫してご支援しています。
「アンケートをやりたいが、テーマや設問設計に自信がない」「調査結果を次の施策につなげたい」といった段階からでもご相談可能です。
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